COLUMN

2020年2月19日 コラム

意外と悪くない…どころか素敵!脱プラで起きる暮らしの変化

「環境問題になっているのは分かるけれど、脱プラスチックはあまりにもハードルが高すぎる」

と、感じている方も多いだろう。それほどまでに、われわれの生活にはプラスチックがありふれている。そのため、エコ活動家もいきなりの「プラスチック全廃」を訴える者は限られており「使い捨てプラスチックの削減」から勧められることが多い。

そこで今回は初心者でも取り組みやすい「使い捨てプラスチック」を削減するところから、暮らしがどう変わるかをお伝えしたい。

 

使い捨てプラスチックを減らす取り組みは普及したが……

実は、使い捨てプラスチックを減らす方法はこれまでに日本で普及したアイディアが多い。

 

<すでに日本で普及している脱プラスチックのアクション>

・ビニール袋の代わりに、何度も繰り返し使えるエコバッグで持ち帰る

・ペットボトルを購入する代わりに、マイボトルを持ち歩く

・不必要なプラスチックのカトラリーを持ち帰らない

 

だが、この段階でつまずく人も多いと言われている。どれも「面倒」ではあるからだ。日本チェーンストア協会によると、2017年時点でレジ袋辞退率は54%。2002年の8%からかなりの伸びを見せているものの、約半数は今もレジ袋を受け取っている。理由には「ゴミ袋として使っているから」「エコバッグはかさばるから使いたくない」「エコバッグはダサい」という答えが多かった。

マイボトルも、購入者の4割が「使っていない」と答えた調査がある。マイボトルの大半は水筒など金属製で、ペットボトルより重い。通勤のストレスに挙げられた1位は荷物の重さによるもので、マイボトルの重さを理由にマイボトルを辞めたと思われる。

 

何度も使えるプラスチックで、プラスチック”削減”から始める

実は、これらの課題は「何度も使えるプラスチック」を認めるだけで、簡単に済む問題も多い。

たとえば、エコバッグも、かさばらない材質を選べば鞄の中でそう困らない。かつては「エコバッグ」にしか見えないデザインが多かったが、今ではMARNIやPRADA、GUCCI Gardenから「もはやメインバッグとして常用したいデザインのエコバッグ」も登場。エコバッグを「かわいいから」「スタイリッシュだから」といった理由で選べるようになっている。何年も前に見たエコバッグのイメージを引きずっているのであれば、ぜひ今一度検索してみてほしい。

また、マイボトルも数年の使用に耐えるプラスチック製の容器がソーダストリームから登場し、容器の重さという課題をクリアした。ペットボトルをもともと選ぶ層は保冷・保温に強いこだわりがないため、何度も使えるプラスチックのマイボトルでも問題ないはずだ。

 

わくわくする非プラスチックのアイテムを見つける

さらに一歩、脱プラスチックを進めるなら「わくわくするデザイン」かつ、非プラスチックの製品を選ぶのが長続きするコツだ。

 

<プラスチックを減らすために、簡単に始められること>

・ポリエステル生地よりも、綿や麻でできたトレンド感のある服を選ぶ

・コーヒーを買うとき、プラカップの代わりにお店のマグカップやタンブラーで受け取る

・使い捨てプラスチックのフォークやスプーンの代わりに、木製のカトラリーを使う

・かわいいデザインのペーパープレートを探してみる

 

たとえばテイクアウトした食べ物でも、プラスチックより木製のカトラリーを使えばラグジュアリーな気分になれる。パーティで器が足りないときも、かわいらしい柄のプリントされたペーパープレートや、木製の使い捨てプレートを選んではどうだろうか。最近では100円ショップにもデコラティブなペーパープレートが増えており、リーズナブルかつ楽しくプラスチックを削減できる。

理念だけの脱プラスチックは、最初こそ感銘を受けても長続きしづらい。わくわくする、ときめくアイテムを選びながら脱プラスチックを進めていくことが、環境にも買い手のわれわれにとっても良い結果をもたらすだろう。

Plastic Fighters Japan(プラスチック・ファイターズ・ジャパン)について

「プラスチック・ファイターズ」は、世界45か国のソーダストリーム幹部職が集結し始動させた使い捨てプラスチック廃止活動。
ホンジュラスのロアタン島で行われたビーチの清掃活動では2000人ものボランティアが集まるなど、大規模な運動へと発展している。

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